読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

僕が会社を辞めると決意した、人生で最高に幸せな日の出来事。

このエントリーをはてなブックマークに追加

会社を辞める

仕事に復帰してから数ヶ月が経ち、季節はもうすっかり冬になっていた。出産の予定日が間近に迫った平日のある朝、妻が突然に産気づいたので、僕は慌てて会社に電話をして病院まで妻を送り届けることにした。初産だったため、出産まで丸一日近くかかって、ようやく僕らにも待望の赤ちゃんが生まれた。妻に心配ばかりかけていたので、無事に生まれて本当に嬉しかった。

幸せな気分でいられない現実

子供が生まれたのが深夜で、さらに次の日は土曜日で会社も休みだったので、上司への連絡は午後にすることにした。午前中に報告しようと思ったが、幸せな気分にもう少しゆっくりと浸っていたいと思った僕は、結局上司への連絡を後回しにすることにした。

土曜の午後、妻が無事に出産したことを上司に電話で伝えると、上司は『おめでとう』の言葉もないまま、『なぜ今まで生まれたことを報告しなかったんだ。報告が遅すぎる』とブチブチと小言を言い始めた。一回休職している身なので、前のように怒鳴り付けられたりはしなかったものの、僕ら家族の幸せを祝福するような気持ちは一切感じとれなかった。

決意の夜

決意の夜

この上司の塩対応に一瞬にして幸せな気分は興醒めし、みるみるうちにイライラが積もっていった。この時僕は、本当にバカバカしいと思った。なぜなら、人生で最も喜ぶべき瞬間に、会社の上司と呼ばれる最近まで知らなかった単なるオッサンに、長々と小言を言われているのだから…。

休職から復帰してしばらく経っていたので、その頃の僕の精神状態は、虚しさと言うよりも、会社に対する怒りのような感情が少しずつ芽生え始めていた時期でもあった。何年も会社のために真面目にやってきたのに、一度足を踏み外せば、このザマだ!

その晩、僕は決意した…

絶対にこんな会社辞めてやる!

こうして僕の悪あがきの4年間が始まったのである。

ボロブドゥール遺跡

世界最大級の仏教寺院。繊細なレリーフと数々の仏像たちが旅人を出迎えてくれる。火山灰に埋もれる前、人々はここから何を思い、どんな祈りを捧げたのだろう。聖域から天を仰げば、ちっぽけな悩みなど消えてなくなることだろう。